2024年2月1日〜2月6日

2月1日(木)

夜、ポレポレ東中野に『王国(あるいはその家について)』を観に行った。『彼方のうた』の予告で流れて気になっていた。劇中劇の映像、劇の練習のドキュメンタリーのような映像、街や自然を映し出す映像の構成で作品全体の割合として、劇の練習のドキュメンタリーのような映像が大半を占めていた。冒頭、劇中劇の友達の娘を殺した主人公が取り調べをされているシーンから始まる。この取り調べに至るまでの場面の本番ではない練習風景を繰り返す。何度も演じられる場面を掘り下げていって同じセリフが繰り返され恐ろしい程に退屈で、眼が離せない映画だった。退屈だからって面白くなかったというわけではない。同じ場面でも練習ごとに演技に違いが生まれて確実性がなくなる。何度も同じ場面を演じることによって、表情やセリフの言い方や抑揚に変化が見られ、繰り返し見る練習風景があることで内面の複雑さが露わになりどのように主人公が行なった殺人の動機に結び付いていたのか、何度も同じ練習風景を写すことにより表現されていた。理解できる演技って理解できるからうまいと思うのであって、そこからこぼれ落ちるような簡単に理解できるはずがない心の移り変わりを掬い上げていたと思う。斜め後ろにいびきをかいてる人がいた。変わり映えない場面が本当に続くので仕方ないと思う。すごく疲れたので帰りにマンション下のセブンイレブンに寄りチョコ棒とゼロキロカロリーファイバーを買った。久しぶりに食べるチョコ棒のおいしさは目を見張るものがある。

 

2月2日(金)

『不適切にもほどがある!』の2話の前に1話を見る。1話から緩まることなくずっと面白かった。河合優実の昭和スケバン感。昭和を経験していない世代が想像するイマジナリースケバンだった。『イワクラせいや警備保障』を見た。真空ジェシカ・ガクが結婚を見据えている相手との同棲か親友ストレッチーズ・高木のルームシェア続行かを考える回の後編。

ガク「脳みそゼロで楽しいっていう時間。仕事で芸人と会ってしまうとどうしても面白いことを言おうとか、ちゃんとやりとりとして成立してないといけないっていうのがあるんすけど、芸人同士のルームシェアでしかない面白いこと言ってないのに笑っちゃう時間がこれでしか摂取できない」
せいや「何も無いラリーな。球ない卓球みたいな。」

このせいやの返しが好きだった。ガクと高木の回はそだてれび時代に放送された暮らしぶりから心を許し合ってる関係性のようで楽しそうだった。10年間同じ部屋で過ごすってすごいことだと思う。どちらかを選ばないといけないガクのこと、ガクを送り出す高木の手紙の内容を考えると心苦しくなった。飛躍しすぎかもしれないし、どうゆう関係性なのかはひとまず置いといて、おそらくお互いが愛情を注ぎたいと思い合っているような重要な他者としての関係性を1つだけ選ぶのではなく自分に無理のない積集合的に分かり合えるような関係をいくつか作ってその集合部分に純度の高いものが混じっていればいい、そういうことを思った。寝る前にガクと高木がaikoの曲を聴いて考察するのが楽しそうだったのでaikoファンの同居人と取り組んだ。

【そだてれび】バラエティー「イワクラせいや警備保障」第2制作部 田中万莉子 - YouTube

【霜降りせいや×蛙亭イワクラ】ストレッチーズ貫太から真空ジェシカガク手紙全文公開【イワクラとせいやの休憩室】 - YouTube

 

2月3日(土)

朝から同居人とカタネベーカリーのパンをたくさん食べた。パンっておいしさの想像を超えてくる。夕方、『川島明 そもそもの話』を聴いた。滝沢カレンさんがゲストだった。『パンサー向井の#ふらっと』を聴いていても思うけどカレンさんが「これ言っていいか分からないですけど」「今言うとあれですど」と前置きするときは大体は言っても問題ないことが多い。この前置きが面白くて好き。カレンさんが影響を受けたドラマとして『ランチの女王』を挙げていた。カレンさんは夕方の4時に放送していたもの見ていて、川島さんが「再放送じゃない、ランチの女王だけどゴールデン帯に放送していた」という会話があった。私も同じく『ランチの女王』を夕方に見ていた。今まで全く考えてなかったけど再放送なんだよ。『ランチの女王』は元々は夜に放送していたのかと耽る。『やまとなでしこ』も『ショムニ』も『ナースのお仕事』も『GTO』も『お金がない!』も元々は夜に放送してたんだ。考えたことなかった。夜、IPPONグランプリを見る。バカリズムは別室にいて遠くから見てる格式高いポジションがよく似合う。寝る前に『霜降り明星オールナイトニッポン』ななまがりゲスト回を聴いて寝た。面白過ぎた。

 

2月4日(日)

行ったことないロイヤルホストの店舗に行きたくて、ロイヤルホスト音羽店で友達と待ち合わせる。メインの議題はマッチングアプリで、始めたいけど怖いから近くにいて欲しいとのことだった。久しぶりにインストールしたアプリを見せてもらうとゲームのセレクト画面のようで「メールアドレスで登録する」が「さいしょからはじめる」に見えた。話が逸れて桐島聡の話になる。見かける度に印象に残っている桐島の指名手配写真。話しているとあの有名な桐島の写真はいい写真過ぎてこれまで桐島は捕まらなかったのではないかという結論に落ち着く。大抵の指名手配写真はこちらを睨みつけているような写真でそれに反して、桐島の写真は複数人で楽しく遊んでいるとき友達に撮られたような緩んだ顔だ。マッチングアプリでプロフィールに設定されていてもおかしくないと思う。いい写真なんだよ。ロイヤルホストのドリンクバーにある梅昆布茶(顆粒)がおいしかった。顆粒なのも相まってお茶漬けにも進化できそうな味わいだった。

 

2月5日(月)

qsuitou.hatenablog.com

自分を形成した100コンテンツを作った。60あたりで100に到達するのだろうかと考えて100に到達すると色々追加したいものが出てきた。地元のレンタルビデオショップ「レプトン」、WOWOW、広島のテレビ局RCCで深夜2時あたりに映画を放送していたミッドナイトシアターという番組枠、これらは映画を好きになったきっかけだった。昔好きだったあれこれに今一度ふれると、泣きそうなほどの懐かしさに襲われる。ノスタルジーの暴力。帰ってこれそうになくなる。故郷みたいなものって、実際の場所ではなくてやっぱり思い出とかそういうかたちのないところに存在していて、自分の場合は夜中に観た名前も調べずにみた映画、深夜のバラエティ番組、夏休みに観たアニメの中に落っこちているのだと思う。

 

2月6日(火)

昨日作ったノスタルジーに影響して一日中、『ピンポン』関連の曲、『とらドラ』のアルバムを聴いていた。久しぶりに聴いた「プレパレード」が名曲だった。放送時は「オレンジ」派でした。今も好きだけど、「プレパレード」のパンチ力すごい。サビの詰め方を工夫したら綺麗に収まった感すごい。あと、初めて聴いた「プリーズ フリーズ」という曲も好きだった。PSPで発売されたゲームの曲らしい。抜かりない。

プリーズ フリーズ ‑ 曲・歌詞:逢坂大河・櫛枝実乃梨・川嶋亜美(釘宮理恵、堀江由衣、喜多村英梨) | Spotify

SixTONESの新譜『THE VIBES』も聴いた。松村北斗/田中樹のユニット曲「スーパーボーイ」と「Alright」が好みだった。「スーパーボーイ」は思春期の頃の会話がリリックに落とし込まれている。肩の力が抜けたヒップホップで聴いていて心地いい。未発達な少年時代のモラトリアム期間のことを「スーパーボーイ」と表現するのすごく好き。

1人で緊張しながらごにょごにょと喋っている音声に感想が届いていた。嬉しい内容だった。嬉しくて何度も感想を読んだ。